ステップ.3｜バイナリー・オプションとの違い

バイナリーオプションとの違いを知ろう

ノックアウト・オプションと似たような商品として、よく比較対象になるのが「バイナリーオプション」です。どちらも、価格の上昇か下落かを予測して利益を狙う点では共通していますが、仕組みや戦略の自由度、リスク管理の方法などに大きな違いがあります。

ここでは、両者の違いを初心者にもわかりやすく丁寧に解説していきます。

取引の自由度と時間制限の違い

バイナリーオプションは、取引開始時点で「判定時間」と「ペイアウト額（利益上限）」があらかじめ決められています。判定時刻に条件を満たしていれば利益、外れていれば損失、という仕組みです。

一方ノックアウト・オプションは、最長1年間ポジションを保有することが可能です。ノックアウト価格に達しなければ自動決済されず、途中で手動決済も可能です。そのため、相場の状況や自分の判断によって柔軟に対応できます。

また、バイナリーオプションは時間制限があるため、「あと数分で判定…」といったプレッシャーが強く、冷静な判断を妨げることもあります。

バイナリーオプションで制限時間前に途中精算する場合は、時間が迫ってくればくるほど、例えば現在10分前で条件をクリアしていたとしてもマイナス20,000円だったりするため判断を鈍らせる材料が多くなってきます。

このように制限時間が実質無いノックアウト・オプションのメリットは多いといえます。

判定時間の制限で焦る人と、ゆったり構える人のイラスト（比較表）

利益の上限と資金効率

バイナリーオプションは、エントリー時に利益と損失の幅が固定されています。つまり、勝ってももらえる金額はあらかじめ決まっており、大きな利益を狙うことはできません。

それに対してノックアウト・オプションは、利益に上限がありません。自分が想定した方向に大きく値が動けば、それに応じて利益も拡大します。

さらに、ノックアウト・オプションではFXと同様に高い資金効率が可能です。レバレッジに相当する効果があり、少ない資金で大きな取引をすることができます。

リスク管理の違い

ノックアウト・オプションの大きな特徴は「損失が限定されている」ことです。事前に設定したノックアウト価格に達すると、自動的に決済され、それ以上の損失は出ません。

また、ノックアウト・オプションでは「ノックアウトプレミアム」という保証料がオプション価格に含まれており、スリッページなどの予期せぬ損失から守ってくれます。これは、安心して取引を始めたい初心者にとって大きなメリットです。

一方、バイナリーオプションもリスクは限定されていますが、利益に上限があるためリスクリワード比の面ではやや不利と感じる人もいます。

2つのオプション取引の違いを表す図解（比較表）

事前テストの有無

バイナリーオプションでは、取引を始める前に金融庁の規制に基づいたオンラインテストを受ける必要があります。これは投資経験や知識を確認するためのもので、一定の点数に達しないと取引ができません。初めての方にとっては、このテストが心理的なハードルになる場合もあります。

一方、ノックアウト・オプションではこの事前テストは不要です。口座開設と本人確認が完了すれば、すぐに取引を始められるため、よりスムーズにスタートできます。

まとめ

項目	バイナリーオプション	ノックアウト・オプション
利益の上限	あり（固定）	なし（無制限）
損失の上限	あり（固定）	あり（ノックアウト価格で決定）
取引時間	2時間	最大1年間保有可能
決済方法	自動＋任意のタイミングで手動決済可	自動＋任意のタイミングで手動決済可
精神的負荷	判定時刻が近づくとプレッシャーあり	焦らず柔軟に対応できる